「SAW(ソウ)」は2004年に公開されたシチュエーション・ホラー映画です。
1億3千万円という低予算の制作費にもかかわらず、緊張感が持続する展開と二転三転する犯人探し、そして衝撃のクライマックスを迎えるラストと完璧な構成になっています。
話題の発端はインディペンデント映画を扱うことで有名なサンダンス映画祭での上映から始まり、映画ファンのみならず、良作を探しているバイヤーにも衝撃を与えました。
そのクオリティの高さからカンヌ映画祭でも公開され、結果として「すごい映画が出てきた」という情報が世界中を駆け巡ったのです。
あらゆる配給会社がこぞって交渉し、最終的にホラー映画やコメディに強いライオンズゲート社が配給権を獲得しました。
全世界で公開されると興行収入の合計が113億円を突破し、制作費の100倍以上を稼ぎ出す人気作品となり、シリーズが立て続けに作られる1大フランチャイズとなったのです。
伝説の始まりとなる第一作目の「ソウ」について、トリビアや考察を交えながら語っていきますので、最後までお楽しみください。
ソウ(2004年)
見どころ
大学時代の映画製作仲間であるジェームズ・ワン監督とアダム役リー・ワネルのオリジナル作品。低予算ながら、密室劇を利用した巧みなストーリー展開が高く評価された。
出典 : video.unext.jp
ストーリー
薄汚れた広い浴室で目覚め、戸惑う若者アダムと医師のゴードン。やがて、「時間内に相手を殺して逃げろ」というメッセージを受け取り、離れた場所に鎖でつながれて身動きできないふたりは、知恵を絞りながらも、エゴまみれの醜いサバイバルゲームを開始する。
出典 : video.unext.jp
ソウ(ネタバレ・解説)
1つの部屋で展開できるシチュエーションホラーの設定と、生の大切さを痛みと死で語る伝道師”ジグソウ”を生み出したことで歴史に名を残す作品となった「ソウ」。
全く新しい作品でありながら、過去の映画に対してリスペクトを込めたオマージュが入っていたりと、映画好きなら好印象を覚えるシーンもあります。
ジェームズ・ワン監督と盟友であるリー・ワネルが作り出した作品がより好きになる素晴らしいトリビアたちを紹介していきましょう。
世界で一番売れたホラーシリーズ?
2004年に公開となった1作目から、6年連続でその後の物語を上映した「ソウ」シリーズは、6作目の「ソウ6」(2009年)の時点で興行収入の合算が約641億円を超えました。
これによって一時、「最も成功したホラー映画シリーズ」としてギネスブックに掲載されたのです。
「ソウ」以前の有名なホラー映画フランチャイズは「スクリーム」(1996年)、「13日の金曜日」(1980年)、「エルム街の悪夢」(1984年)があります。
- 「スクリーム」:443億円(3作品)
- 「13日の金曜日」:406億円(12作品)
- 「エルム街の悪夢」:391億円(9作品)
シリーズのラストとなる「ソウ・ザ・ファイナル」(2010年)、さらにその後を描いた「ジグソウ:ソウ・レガシー」(2017年)を加えることで、合算は1,000億円を超えるのです。
この記録を超えるホラー映画は現れないと思われましたが、ジェームズ・ワンが別作品「死霊館」(2013年)を監督しヒットさせたことで、自ら記録を塗り替えます。
「死霊館」はメインストーリー2本、サイドストーリー4本、スピンオフ1本が公開され、合計で2,000億円の興行収入を稼ぎ出す大人気フランチャイズとなりました。
「ソウ」と「死霊館」はそれぞれ続編の撮影が進められているので、これからも記録を伸ばし続けていくでしょう。
ダリオ・アルジェント作品や「トレインスポッティング」への敬意
「ソウ」に登場する人形はビリーと呼ばれ、死のゲームに参加する者への解説や、ゲームをクリアした者への祝福に現れます。
ビリーは「自分の生を大切にしないもの」に対する象徴として作られましたが、モチーフとなった作品はダリオ・アルジェント監督の「サスペリアパート2」(1975年)です。
この作品では主人公を襲う人形として登場しますが、ジェームズ・ワン監督はダリオ・アルジェントに敬意を評して自身のスリラー/ホラー映画に人形を登場させました。
人形だけでなく、ゲームの参加者が拐われるシーンで襲撃犯が黒い手袋をして犯行に及ぶのはダリオ作品では定番の演出になっており、意図的な引用を感じさせます。
またDVDやBlu-rayで確認できるコメントによると、アダムが汚れたトイレに手を突っ込んで物を探すシーンは、ダニー・ボイル監督の「トレインスポッティング」(1996年)のオマージュとのこと。
「トレインスポッティング」の主人公レントンが、”スコットランドで一番汚いトイレ”に落としてしまった薬を拾うために頭から便器に入るシーンは有名です。
ちなみにレントンが便器に入るシーンも、実はホラー映画「エルム街の悪夢」でフレディが風呂に入って眠っている犠牲者を襲う場面の引用になっています。
このように「ソウ」の演出などに、過去の名作映画に対してのリスペクトを見つけると、映画好きとしてはより深く楽しめるのです。
上映規制を軽減するために消されたカットとは
映画祭で高評価を得た本作ですが、「生と死」を明確に描きすぎたため、世界各国で最も厳しいレーティングであるNC-17(17歳以下視聴禁止)に指定されました。
このレーティングの映画を観る際は、入場時に身分証明書の提出が必要になるなど細かいチェックが設けられるため、映画館側の負担が大きくなるため忌避されるのです。
このままでは映画を公開したとしても、観てくれる観客の層が絞られてしまい、なおかつ上映する映画館の数も限られてしまうため、興行収入が危うくなります。
そこでジェームズ・ワン監督はR指定(17歳未満の観賞は保護者の同伴が必要)のレーティングまで下げるため、問題のシーンをカットしていきました。
アマンダが麻酔で眠らされている男の腸をふるいにかけて鍵を探す場面や、カミソリ有刺鉄線から脱出しようとする男の奮闘シーンなどが削除されたのです。
上映版でも充分に痛みを感じるシーンだったので、これ以上残酷だったとしたら上映できないのもうなずけます。
NC-17を一度でも受けて修正された映画一例
- サウスパーク/無修正映画版(1999年)
- 悪魔のはらわた(1973年)
- オーディション(2000年)
- 処刑人(PG-12)(1999年)
- レクイエム・フォー・ドリーム(2000年)
- ミッドサマー(2019年)
低予算で作られた「ソウ」が表す功罪とは
余裕のない予算、限られた時間、少数のキャストという制限がありながらも、圧倒的な世界観を構築してみせた「ソウ」はインディペンデント映画のお手本のようです。
発端となったアイデアとキャラ設定、オチを思いついた時点で名作になることがほぼ決まったといえます。
その上でいかに少ない予算で欲しいシーンを作り出したかの経緯を掘り下げつつ、節約したことによるメリットと、発生したデメリットについて注目していきましょう。
驚異的な早撮りで予算を大幅に節約!
スタッフやキャストを集めたり、撮影場所を下見したりといった映画製作の事前準備をプリプロダクションと言いますが、この映画のプリプロダクションはわずか5日です。
バスルームのシーンは俳優にリアルな時間経過を感じさせるために時系列で撮影し、アダムとローレンスのやり取りは6日間で撮影を終えます。
早撮りの結果、開始から18日間で全部の撮影を終了させるという荒業をジェームズ・ワン監督は成し遂げたのです。
その早撮りのポイントになったのがリハーサル無しでの演技。正確にはリハーサルを撮影すると告げておいて、リハーサルの場面をそのまま本編で使用しています。
リハーサルで失敗した場合は改めて撮影しているのでしょうが、出来が良かったシーンであればそのまま使うことで時間とフィルムを節約しているのです。
コストダウンを徹底しつつも、カメラの構図や撮りたいシーンをおろそかにしないところも含めて、制作スタッフは素晴らしい仕事をしました。
早撮りの結果、後で埋め合わせが必要になった
撮影が早く終えることは制作費を下げるためにも必要でしたが、それによって弊害も発生しました。
ポストプロダクションという撮影後の編集作業中に、ほとんどの場面で補完しなければいけない抜けのシーンが多くあることに気づいてしまったのです。
ジェームズ・ワン監督は編集を担当していたケヴィン・グルタートとともに、監視カメラで撮影されたように見えるいくつかのカットを追加で作成し、繋いでいきました。
この作業は映画を完成まで持っていっただけでなく、監視カメラの映像を使うことでジグソウが進めている生き残りゲームの目撃者視点を作り出し観客を没入させたのです。
埋め合わせの結果、間違い探しを楽しめる
他にも取り漏らしたシーンはいくつかありましたが、撮影が終わった俳優たちを確保できなかったため、ジェームズ・ワン監督とリー・ワネルが2人で代役になり撮影しました。
リーはアマンダを演じるシーンでも代役をこなし、時にはカツラを付けて女性らしい動きを見せています。
再撮の結果としていくつかのエラーが分かりますが、1回観ただけでは分からないところが多いので、何回も観たくなる本作の+αな楽しみとして堪能してください。
- ゼップがカーチェイスをした後、倉庫に到着すると走行中に運転していたものとは別の車になっている
- アダムの白いTシャツについたトイレのシミは劇中で消えたり現れたりしている
- アダムの回想シーンで、アパートの廊下にいる時と部屋に入るときで持っているカメラが変わる
- アダムが便器の中を探したときに手が汚れるが、その後に貯水槽の蓋を外したときは汚れが落ちている
- シン刑事が倉庫に入るときにはショットガンを左手で持つが、次のシーンでは右手に持ち替えている
- アマンダが殺人を犯しているシーンのクローズアップで、リー・ワネルの手が映されている
「ジグソウは誰」という答えはラストを観なくても理解できる
ジグソウはゲームを最前列で観る、というヒントが示されながらも、ジグソウの正体はラストまで明かされません。
クライマックスでジグソウの正体を知ったときに、「やられた!」と思った人も多いでしょう。
ですがいくつかのカットで、真犯人を示唆してくれるヒントが潜んでいるのです。
ジェームズ・ワン監督が映像の中に仕込んだネタバレを、シーンごとに説明していきましょう。
序盤にジグソウのトラップが写っている
序盤で回想シーンに登場するゼップが、病院内でローレンスに対し「彼は面白い人だよ」とジョン・クレイマーの名前と人となりを説明する場面があります。
このときジョンのベッドサイドテーブルには、アマンダに仕掛けられていた頭部を破壊する装置「リバース・ベアトラップ」のイラストが確認できるのです。
初見ではまず気付くことのないシーンですが、シリーズを通して登場する象徴的なデザインなので、再度鑑賞される際は注目してみてください。
死体のリボルバーにあるはずのモノがない
ローレンスがアダムを撃つために、自分の頭を撃ち抜いて死んだ男の持っているリボルバーを取り上げ、弾を込めるためシリンダーを開けます。
そのままリロードをするのですが、銃に詳しい人であれば、ここで違和感を感じるのです。
リボルバー銃は回転弾倉に弾を込めて使用しますが、撃ち終わると空薬莢が残るため、次の弾を込めるためには空薬莢を捨てる動作が必要になります。
ですがローレンスが死体から奪った銃は、自殺したにもかかわらず空薬莢が入っていないのです。
これは監督からの「この死体は自殺してないよ」というヒントになっており、勘のいい人は「この死体は本当に死んでいるのか?」という疑問を持つことになります。
ローレンスのペンライトを持っているシーンがある
ジグソウことジョン・クレイマーが病院のベッドで横たわっているシーンでは、ジョンの手にペンライトがあるのが分かります。
これはローレンスから盗んだペンライトで、放火魔であるマークに課せられたゲームの現場に置かれたため、ローレンスがジグソウとして疑われる原因になるのです。
このシーンも初見では気付かない場面ですが、全てを知った後に注目して観ると、この時点でジョンはローレンスをゲームに参加させるつもりでいたことが分かります。
あなたもジグソウのゲームに参加させられる?
ジグソウが言うところの”ゲーム”には、自分や他人の命を粗末にし、生へと真摯に向き合っていないとみなされた人が招かれます。
ジグソウは結果的に殺人鬼のような存在として認識されていますが、本質は参加者が”死”に直面することで生の大切さを知り生き延びる道を提示しているのです。
今作で登場した”ゲーム”の参加者たちと、招かれた理由について考察していきますので、ジグソウから招待されないためにも参考にして正しく生きてください。
ポール・リーヒー
・ゲーム内容:時間切れまでに檻から脱出する
精神病にかかっていないにもかかわらずカミソリで自分を傷つけ、その行為自体に喜びを感じているのがポールです。
ジグソウはポールの自傷行為が精神的な助けを求めているものではなく、自己快楽のために繰り返していることを見抜いていました。
それゆえに彼をゲームに誘い、本当に死にたいならそのままでいればいい、ただし生き延びたいなら自分を傷つける必要があるとカミソリ付きの鉄条網で覆われた檻の中に閉じ込めるのです。
一定時間内に脱出しないとドアが締まり、窒息死することを告げられたポールは、必死になって鉄条網をくぐろうとしますが、身体が傷つく痛みで外に出られません。
結果としてゲームに失敗したポールは死亡し、皮膚の一部をパズルのピース状に切り取られてジグソウが関わっているという印を付けられます。
マーク・ウィリソン
・ゲーム内容:金庫の暗証番号探し
盗癖があり、さらには人の住んでいる建物に火を付ける放火の常習犯であるマークは、その行いによりジグソウのゲームに選ばれます。
目覚めたマークはガラスの破片が敷き詰められた部屋で、遅効性の毒を撃たれた状態で目覚めるのです。
生き残るためには、暗闇の中でロウソクの火を頼りに、解毒剤の入っている金庫の暗証番号を探し当てる必要があります。
ただし壁に書かれている暗証番号は無数にあり、裸足でガラスの痛みに耐えながら、身体に塗られている着火剤に引火しないように動かなければなりません。
マークは自らが犯してきた放火の犠牲者と同じように、火だるまになって死亡します。
アマンダ・ヤング
・ゲーム内容:逆さトラバサミの解除
薬物中毒のアマンダは、自分の健康を麻薬で害しています。そのことを理由にジグソウのゲームに選ばれるのです。
拉致され、目が覚めたアマンダはジグソウからのメッセージとデモンストレーションで、顔面に付けられている装置を外さなければ死ぬことを理解します。
鍵は部屋にある死体の胃袋にあると言われて調べますが、死体ではなく薬物を投与されて眠っているだけの人間でした。
覚悟を決めたアマンダは男性の腹部にナイフを突き立て、内臓から鍵を取り出して装置を外します。
間一髪でアマンダはゲームをクリアし、それを称えるように人形が現れて祝福するのです。
この後のアマンダは麻薬に頼ることもなくなり、自分の命に対して真摯に生きるようになりました。
ローレンス・ゴードン
・ゲーム内容:時間内にアダムを殺害しないと家族ごと死ぬ
ローレンスは外科医ですが、傲慢な上に患者への配慮も足りず、死の宣告をするときも相手の気持ちを考えることはありません。
患者の名前も覚えず、脳腫瘍で余命わずかと事務的に告知されたジョン・クレイマー(ジグソウ)は、ローレンスの生き方が不誠実と判断し、ゲームに招きます。
まずはマークのゲームを進める時に、現場へローレンスのペンライトを残すことで、ジグソウの遺留品と思わせ、警察にローレンスをマークさせるのです。
自分のアリバイを証明するためにローレンスは愛人と会っていたことを公開することになり、容疑は晴れますが人格を避難されます。
ですがジグソウの事件捜査に関わっていたタップ刑事はローレンスが犯人だと思い込み、情報屋のアダムを使ってローレンスを追い続けるのです。
中盤にこの人間関係が明らかになっていくことで、廃墟の中でゲームに参加させられている2人の「片方だけ相手を知っている」というアンバランスが緊迫感を生みます。
クライマックスでは自分の足を切断し、外に助けを呼びに行きますが、その生死は明らかにされていません。
アダム・フォークナー
・ゲーム内容:時間内に地下室から脱出すること
アダムは普段から自分で何かをなすわけでもなく、他人の生活を隠し撮りして金を得る寄生虫のような生活をしています。
ゲームのターゲットであるローレンスを嗅ぎ回っているアダムの姿を見たジグソウは、アダムを参加させることでどういう変化が起きるか楽しみにしていたのでしょう。
ローレンスはゲームの中盤で、着信しかできない電話からかかってきた妻の言葉により、アダムが自分のことを知っていると理解します。
協力して脱出するはずだった2人の間に緊張感が走るさまは、ジグソウと観客のテンションを上げるのです。
アダムとローレンスのゲームは対になっており、アダムを殺さなければいけないローレンスが脱出した代わりに、脱出というゲームに失敗したアダムは閉じ込められてしまいます。
ゼップ・ヒンドル
・ゲーム内容:指定時間になったらローレンス一家を全員殺害する
ローレンスの病院で雑役夫をしているゼップは、ジョン・クレイマーにも親切で誠実に生きており、ゲームに招かれる理由が一見無いように思えます。
ですがゼップはジョン・クレイマーであるジグソウの思想に共感して、自らゲームに参加している「共犯者」なのです。
遅効性の毒を打たれたゼップはローレンスの妻子を人質にとり、時間切れまでにローレンスが脱出できなかった場合は一家もろとも殺すことを命じられます。
ゲームを体感することでジグソウの考え方を理解しようとしましたが、ローレンスとアダムのゲームを監視しているときは自分の役割を楽しんでいるように見えるのです。
ローレンスの家を見張っていたタップの介入により人質には逃げられ、解毒剤を手に入れるためにローレンスを殺そうとしますが、アダムに撲殺され死亡しました。
タイトルに込められた複数の意味とは
「SAW」というタイトルは”ノコギリ”や「見る」の過去形である”見た”という2つの意味を内包しています。
また犯人に付けられた”ジグソウ”(Jigsaw)という名前は、ゲームの参加者が失敗した時に、死体からジグソーパズル状に皮膚を剥がして持ち帰った形跡があるためです。
ジグソウは元来”糸ノコ”を意味し、糸ノコで切ったパーツを組み合わせて完成させることから「ジグソーパズル」という娯楽が生まれました。
登場人物であるローレンスは外科医(sawbones)であり、彼の職業はタイトルが決まった時点で確定していたのでしょう。
さらに動詞として激しい変動を意味し、立場が逆転することを意味するシーソー(seesaw)という言葉も取り込んでいます。
これだけの意味を1つの単語に込めた上で、タイトルが意味するすべての要素を描いている「ソウ」は、映画史の中で傑作として語られるでしょう。
まとめ
ジェームズ・ワン監督とリー・ワネルが、住んでいたワンルームのアパートで、「ここで映画を撮るとしたらどうするか?」というアイデアから生まれた本作。
脚本も担当したリーはハリウッドに売り込むべくアイデアをまとめ、インパクトを与えるであろう「顔面トラバサミ」のシーンを収めたムービーを手に営業をかけて回ります。
その結果プロデューサーに恵まれ、作品を完成させることができ、監督と脚本家は大きく羽ばたいていったのです。
初めて見るときはスピード感に身を委ねて楽しみ、2回目以降は細かい描写を確認しながら掘り下げていくと楽しい「ソウ」は何回観ても満足できます。
”ソリッド・シチュエーション・ホラー”の金字塔となる本作を改めて堪能するために、この記事で予習復習を万全にしてから堪能してください。