宝の地図を見る少年たち

「グーニーズ」は1985年にアメリカで公開されたコメディ・アドベンチャー映画です。

監督は「オーメン」(1976年)や「スーパーマン」(1978年)などを手掛けたリチャード・ドナー、主演はショーン・アスティンが務めました。

本作はグーニーズと呼ばれる悪ガキたちが、屋根裏部屋で偶然見つけた宝の地図に描かれていた海賊の秘宝を探す大冒険を描いた作品です。

子供の頃に一度は想像したことがある夢のような冒険を描いたストーリーが人々から高い評価を集めた映画「グーニーズ」。

そんな「グーニーズ」から、彼らが物語を通じていかに成長し、どんな”大切なもの”を手にしたのかなどを紹介していきます。

 子供の頃のショーン・アスティンが主演を務めていた映画ですね。
後に彼は「ロード・オブ・ザ・リング」(2002年)でフロドを支える従者のホビットのサムを演じています。

グーニーズ(1985年)

見どころ
「悪人の追跡を逃れて海賊の秘宝を捜索」という誰もが一度は夢見る冒険を、子どもの頃の胸躍る気分そのままに映像化。SFXを駆使したスリル満点の仕掛けがたっぷり。
出典 : video.unext.jp

ストーリー
オレゴン州の小さな港町。屋根裏で海賊が隠した宝の地図を発見した悪ガキ集団グーニーズの7人は、借金のカタに家を追い出されそうになっているマイキーを助けるため、宝探しに出発する。だが、彼らが向かった先には、刑務所を脱獄した3悪人が隠れていた…。
出典 : video.unext.jp

グーニーズ(ネタバレ・考察)

「グーニーズ」は、撮影に使われた舞台装置の裏話や監督たちの遊び心といった、さまざまなトリビアが秘められている映画です。

そんな映画をより楽しく観ることができる、さまざまな情報を紹介していきます。

撮影に使われた海賊船は本物だった!?

「グーニーズ」で登場する宝の隠されていた海賊船。

実は特殊効果やミニチュアなどを使わず、実際の海賊船を模した船を作り、それを使って映画撮影がされていました。

また、監督は子どもたちに海賊船に対してありのままの感想をセリフにして欲しいと考えていたため、本番まで本当の船が登場することを子供たちに教えずに撮影を進めます。

しかし、子役の一人が本番に現れた海賊船を見て感動のあまり「Holy Shit!(まじスゲえ!)」という発言をしてしまいました。

”Shit”は、ファミリー向けの映画で使ってはいけない下品な言葉であるため撮り直しになり、監督が子供たちに仕掛けたドッキリは失敗に終わってしまったのです。

ちなみに海賊船は撮影終了後に”欲しいと名乗りあげた人に譲る”予定でしたが、誰も名乗り出なかったためあえなく廃棄処分となります。

映画の制作に携わったクリエイターたちの偉業を考えると莫大な価値の一品になった可能性が高いので、辞退したことを後悔している出演者も多そうです。

誰もこの船を欲しがらなかったのが不思議ですね!
普段使いができず、維持するだけでも高額な税金が必要になるからだと考えられます。

難航を極めたスロースの役作り

「グーニーズ」で活躍する怪物のような見た目をした大男のスロースは、俳優のジョン・マトゥザックが演じています。

スロースの顔を象徴するずれた位置にある目はCGではなく機械で制御されており、遠隔操作で眼球を動かすことで再現していました。

そして目を動かす機械を含めた特殊メイクが必要だったマトゥザックは、撮影のたびに5時間近くも拘束されたそうです。

更にこの機械は水に濡れるとすぐ故障してしまうのですが、撮影で水を多用することが多かったため何度も壊れてしまい、その度に撮影が中断されてしまいました。

メイクで拘束される時間も非常に長く、水がかからないよう常に注意する必要があったマトゥザックは、この映画で最も苦労した俳優だといえます。

余談ですが、マトゥザックはプロのアメフト選手から俳優に転身した経歴を持ち、巨体で力持ちなキャラクターのスロースにぴったりと当てはまる俳優でした。

また、誰が演じているかのヒントとして、マトゥザックが所属していたアメフトチーム「レイダース」のシャツをスロースが着ているので、そんなところにもぜひ注目してください。

有名監督たちが集結して作られた名作!

「グーニーズ」は、今では揃えることが不可能に近いほど有名なクリエイターたちを一つの作品に集めて制作された映画です。

この映画の始まりは「インディ・ジョーンズ」(1981年)や「E.T」(1982年)の監督であるスティーヴン・スピルバーグで、彼が制作総指揮として主要なスタッフを集めていきます。

脚本を担当したのは後に「ホーム・アローン」(1990年)や「ハリー・ポッター」シリーズの3作目まで(2001年~2004年)の監督、クリス・コロンバスです。

そして前述した通り数々の名作を手掛けており、後に「リーサル・ウェポン」(1987年)などを世の中に送り出すリチャード・ドナーが監督を務めました。

紹介したタイトルを見れば分かるように、“名作”と呼ばれる映画を世に数多く生み出した監督たちのドリームチームによって作られたのが「グーニーズ」です。

また「グーニーズ」は主要クリエイター3人が得意な「冒険」「子供が活躍する」「ファミリーが楽しめる」という要素を全部詰め込んで作られているため、本作の面白さはお墨付きだといえます。

名作映画のイースターエッグに注目!

映画「グーニーズ」には、監督たちが用意したさまざまなイースターエッグが存在しています。

例えばスロースが上着を脱ぐとスーパーマンのシャツを着ており、同時に有名な彼のテーマが流れるのは、ドナー監督が過去に「スーパーマン」を手掛けていたからこそできたセルフオマージュです。

また、グーニーズは「水に触れると増殖する生物が現れた」といういたずら電話を警察にしており、彼らが悪党が居ると電話してきたのも嘘の通報ではないか?と警部が疑う場面がありました。
 
ここで登場した水に触れると増殖する生物とは、コロンバスが脚本を担当し、スピルバーグが制作に関わった「グレムリン」(1984年)に登場する「モグワイ」のことを指しています。

他にもスピルバーグとプライベートで仲の良いジョージ・ルーカスから許可を貰ったのか、海賊船の甲板には「スター・ウォーズ」(1977年)に登場する「R2-D2」が乗っていました。

マイキーの兄は後にトップスター!?

マイキーの兄、ブランド役として冒険に参加し、恋愛・アクション・ギャグと出番の多かったジョシュ・ブローリンは「グーニーズ」が映画デビュー作品です。

ブローリンはデビュー以降、助演などで脇を固める俳優として評価されていましたが、2014年に大きな転機を迎えます。

それはディズニーが配給を務める「MCU」(マーベル・シネマティック・ユニバース)に登場した最強のヴィラン、サノス役に決まったためです。

宇宙を支配し、多くのヒーローたちを圧倒する力と、支配者に似合わない情の深さで観客を魅了し、圧倒的な存在感を持つサノスを華麗に演じたブローリンはトップスターの仲間入りを果たしました。

さらにブローリンはMCUに新たに加わったマーベル映画「デッドプール2」(2018年)で未来からやって来た強面のミュータント、ケーブルを演じることになります。

いかつい風貌のブローリンが子供向け映画「グーニーズ」でデビューしたことをデッドプールがネタにしているポスターなどが作られ、映画ファンからは大好評でした。

グーニーズを成長させた冒険とは?

グーニーズとは夢見がちなマイキー、喋るといつもトラブルを引き起こすマウス、食いしん坊のチャンク、発明が大好きなデータの4人組のことです。

彼らは絵に書いたような悪ガキで、いつもいたずらばかりしていて町の人からはあまり好かれていません。

映画内で判明しているだけでも警察にいたずら電話を何度もかけたり、言葉が分からない家政婦にとんでもない嘘を教えるなどやりたい放題の4人組です。

そんなグーニーズが今回の大冒険を通じて成長したきっかけや、彼らが手にする本当の宝物などについて紹介していきます。

彼ら4人とマイキーの兄ブランド、兄のガールフレンドであるアンディ、アンディの友人ステフを含めた7人のことをグーニーズと表現する時もあるよ。

絆が更に深まった大冒険

彼らは普段からマイキーの家に入り浸って一緒に悪巧みしている描写があり、なにかする時にも息がぴったりと合っている点から、4人の仲はとても良いことが分かります。

しかし、マイキーは父親が背負った借金を返済できないと家が奪われ、町に居られなくなるというピンチに陥りました。

借金支払い日の前日、屋根裏部屋で偶然にも宝の地図を発見したマイキーは宝探しをしないかと皆を誘います。

始めはマイキーが町を離れる前に、グーニーズで最後の思い出作りをするために彼が提案した企画だったのでしょう。

しかし宝の地図に記された場所には隠された洞窟があり、宝を守る危険な罠や有名なトレジャーハンターの遺体がありました。

本当に宝物があるのではと思ったグーニーズは奥へと進んでいき、宝物を手にするために力を合わせて多くの困難を乗り越えます。

グーニーズたちの強い絆がなければ、この冒険を無事に終えることはできなかったでしょう。

そんな冒険を全員で協力して乗り越えたことで、彼らの絆はより強固なものになったのです。

グーニーズが本当に手に入れた物とは

グーニーズの4人はこの冒険を終えた時、宝物以外でも”大切な物”を手にしていました。

彼らが手にした大切な物とは、「精神的に成長して大人になったこと」だと考えられます。

始めは自分勝手でいたずらばかりしていたグーニーズ。

しかし彼らはこの冒険を通じて精神的に成長していき、それぞれが大切なことを学んでいきました。

皆を纏めるリーダーシップを獲得したマイキー。

他の人と協力することの大切さを学んだマウス。

自分の発明が役に立たないものとバカにされてきたが、その発明で仲間の命を救ったことから自信をつけたデータ。

スロースとの出会いを経て新たな絆を結び、ピンチの際に駆けつけ彼と協力して皆を救いだしたチャンク。

さまざまな困難を共に助け合って乗り越えた4人は精神的に大きな成長を遂げていました。

そんな成長したという事実こそが、グーニーズにとっての”本当の宝物”だったのではないでしょうか。

チャンクとスロースの友情

チャンクは途中でグーニーズと別行動をして指名手配中のフラッテリー一家が居ることを警察に伝えに向かいますが、運悪く彼らの運転する車を止めて助けを求めてしまいます。

その結果チャンクはフラッテリー一家に捕らえられ、宝物についての情報を吐かされた後にアジトの地下で監禁されてしまいました。

そこでチャンクは同じように地下で監禁されていたスロースと、運命的な出会いを果たすのです。

本来は出会うことのなかったチャンクとスロースが一体どうやって仲良くなったのかを紹介していきます。

スロースの凄惨な暮らしと転機

スロースは今作の悪役、フラッテリー一家の三男として生まれますが、幼い頃に母から酷い虐待を受けたことで顔面が崩れてしまっています。

フラッテリー一家がアジトに帰ってきた時もぞんざいに扱われており、スロースは廃レストランのアジトにある地下室に監禁されていました。

彼に与えられていたのは僅かな食事とテレビだけであり、非常に窮屈で辛い生活を強いられています。

スロースに対して酷い仕打ちを続けてきたフラッテリー一家たち。

しかしスロースは長い間彼らから虐待を受けていたにもかかわらず、他の家族と違って非常に優しい性格をしています。

そんな家族に恵まれず不幸な人生を送ってきたスロースですが、チャンクとの出会いが運命を大きく変えることに…。

チャンクと仲良くなったスロースは大活躍!

チャンクとスロースが仲良くなれた理由は、共通する特徴を持っていたこと、そしてチャンクがスロースに優しく接してくれたためでしょう。

二人は共に食べ物に対して異常に執着しているという共通点がありました。

チャンクはフラッテリー一家に脅迫されている最中でもアイスを食べ続けており、スロースは床に落ちたチョコバーを拾うために繋がれた鎖を引きちぎるほどの執着心です。

他にも彼らは見た目に対してコンプレックスを持っている点が共通しています。

肥満体型をしたチャンクはその太った見た目をからかわれたことが何度もあり、スロースは母の虐待によって顔が崩れてしまい、化け物みたいだと恐れられることがありました。

チャンクは始めスロースの見た目に驚くものの、チョコバーを分けてあげるなど優しく接していきます。

スロースはチャンクの優しさに触れたことで意気投合していき、二人は友情を深めていきました。

そしてスロースはチャンクの拘束を外してくれて共に行動するようになり、終盤訪れたグーニーズたちのピンチに駆けつけて皆を助けだしてくれます。

スロースの母が見せた偽りの愛情にも騙されなかった彼はフラッテリー一家を持ち前のパワーで撃退していき、グーニーズの仲間として大活躍を果たしました。

実は小説版の「グーニーズ」では、物語が終わった後にスロースがチャンク一家の養子になることが語られていますよ。

主人公、マイキーの成長

グーニーズたちの中で最も大人に成長したのは、マイキーだといえるでしょう。

幼い頃から毎日のように父から聞かされた海賊伝説の影響で冒険に対して強いあこがれを持っており、今回の宝探しに特に乗り気だったマイキー。

そんな幼稚な性格だったマイキーが冒険を通じて手に入れた”宝物”について紹介していきます。

最も幼稚だったマイキーが手にしたものとは?

マイキーは屋根裏部屋で宝の地図を発見した際に最も興奮していました。

彼が一生懸命4人を説得したため、グーニーズで冒険に行くことが決まったほどです。

探しに行きたいと思った理由も父の影響で宝探しに強い憧れがあったためで、グーニーズの中で最も子供らしかったのはマイキーだといえます。

しかし命を奪う危険なトラップを乗り越えていき、宝を横取りしようとする悪党のフラッテリー一家と対峙していくことでマイキーの心は成長していきました。

彼は冒険の途中で子供の遊びではなく一人の男として、自分や家族の居場所を守るために宝探しの続行を決意します。

更にマイキーは兄のガールフレンドであるアンディに手違いでキスされてしまい、今まで感じたことのない”恋する心”を知りました。

後にアンディから振られてしまうマイキーですが、失恋というほろ苦い経験も彼の成長に大きな影響を与えているでしょう。

そしてマイキーは冒険を通じて優れたリーダーシップも発揮できるようになりました。

他のメンバーよりも多くの経験を積んだと思われるマイキーは、グーニーズの中で最も大人になったといえます。

マイキーが吸引器を捨てた理由

喘息を患っているマイキーが映画のラストで「いらないや、こんなモン」と言って吸引器を投げ捨てたのはなぜでしょうか。

これはマイキーがこの冒険を通じて、大人に成長したためでしょう。

マイキーが患っている小児喘息は子供がかかる病気で、大人に成長するにつれて症状が無くなっていく病気です。

その病気の影響でマイキーは、冒険途中に何度か吸引器を使って薬を服用しています。

しかしグーニーズとさまざまな障害を乗り越え、大人の恋愛と失恋を経験し、冒険を終えて成長を遂げたマイキーはもう子供ではありませんでした。

マイキーは大人に成長したことで、小児喘息の影響は受けなくなり、吸引器で薬を吸う必要がなくなったのです。

マイキーが大人になったことを表現するのに、こんな方法もあるのですね!
わざわざ投げ捨てることによって、観客たちにも成長したと分かりやすく伝えてくれているのですよ。

マイキーと片目のウィリーの関係

マイキーが海賊船で屍になっていた片目のウィリーに対して共感を覚えたのはなぜでしょうか。

マイキーがウィリーに対して尊敬の念を持った理由や、エンディング前に海賊船が旅立つ理由などを考察していきます。

尊敬できる人生の先輩、ウィリー

どうしてマイキーはウィリーに対して「僕たちは似ている…」とつぶやいたのでしょうか。

それはマイキーがウィリーとの共通点をいくつか発見したからです。

マイキーは「自分とウィリーは同じグーニー(まぬけ)だ」と語っており、自分たちが同じような心を持っていたのではと考えていることが分かります。

宝物や冒険といったロマンあふれるものに夢見ている自分と、数多の冒険を乗り越え、宝を集めてきたウィリーのことを重ねて見ていたのでしょう。

冒険に強い憧れを持つマイキーにとって、冒険に生きた海賊であるウィリーは師匠のように見えており、彼に対して尊敬を覚えたのです。

また、ウィリーは生まれつき片目が無いという疾患を抱えていました。

更にノベライズ版の「グーニーズ」ではウィリーが吸引器を持っており、マイキーと同じ喘息持ちだったことが判明しています。

生まれつきハンデを持っていた二人ですが、ハンデに負けない心を持ち、自分を貫いたウィリーに対してマイキーは強い尊敬の念を抱いたのではないでしょうか。

似た境遇に置かれた二人

更にマイキーとウィリーは自分の居場所がなくなるという、同じような境遇に置かれていました。

マイキーは次の日までに父が借金を返せないと、今住んでいる場所から立ち退かなくては行けない状態です。

それに対してウィリーは元宮廷道化師でしたが、度の過ぎた冗談を繰り返し言ったため宮廷を追い出されて海賊になった経緯がありました。

マイキーが現在陥っている状況は、今の居場所から追い出される寸前であり、かつてウィリーが陥った状況と非常によく似ています。

そのためマイキーはお互いの境遇に近しいものを感じたのでしょう。

このような共通点からウィリーに対して尊敬と共感を覚えたマイキーは、グーニーズが宝物を集める際、「ウィリーの目の前にある宝物には手を付けないように」と皆に伝えます。

これはマイキーがウィリーを尊敬していたからこそとった行動ですが、実は目の前にあった宝物には罠が仕掛けられていました。

マイキーは意図せずウィリーの仕掛けた罠を避けていたことになり、もし彼がウィリーを思いやる行動を取っていなければグーニーズたちは罠で命を落としていたかもしれません。

ウィリーの船が大海原へ向かう訳

グーニーズたちはフラッテリー一家を撃退し、マイキーの家が借金を返済できる宝物を手にしたことで大団円を迎えます。

そして彼らの後ろには、冒険が終わったことを祝福するかのように大海原へ向かっていくウィリーの海賊船がありました。

海賊船が大海原へと進んでいく場面には、どのような意味が込められていたのでしょうか。

ウィリーは海賊として活躍し、山のような財宝を手にするものの、宝を巡って部下と争い最後は死んでしまいました。

その時の財宝は危険な罠がいくつも仕掛けられた洞窟で厳重に保管されており、誰にも取られたくないという強い意思を感じます。

ここから見えてくるのはウィリーの独占欲であり、信じられる仲間が誰も居ないまま命を落としたため、死んだ後も宝物に心を縛られていたのではないでしょうか。

しかし冒険を乗り越え宝を見つけたマイキーがウィリーに共感して仲間と呼び、自分を尊重する心優しい行動を見たため、ウィリーは仲間の大切さを知ることができたのです。

そんな宝から開放されたウィリーが仕掛けていた最後のギミックは、壁が爆破され錨があがり、海賊船が大海原に旅立つというものでした。

本来は宝物を奪われないために用意されていたギミックだと考えられますが、ウィリーの海賊船はどこか晴れやかに大海原へと旅立っていきます。

つまり海賊船が旅立つ描写は、ウィリーが解放されて自由になったことを示すメタファーだったのではないでしょうか。

死んだ後も心を縛られていたなんて、とても辛いことですね。
初めて自分のもとにたどり着いたのがマイキーだったからこそ、ウィリーの心は救われたのでしょう。

成長したキャストたちが一堂に集結!

2020年にアメリカで放送された、ハリウッドで昔ヒットした作品の関係者が集まり話をする番組「Reunited Apart」に多くの「グーニーズ」関係者が集められました。

グーニーズの元子役たちや、ドナー監督やスピルバーグたちが約35年ぶりに集結して、彼らは久しぶりの再会を祝い合います。

ドナー監督は放送された時点で90歳になるのですが、まだまだ元気そうにイベントへ参加していました。

残念ながら脚本を担当したコロンバスは、仕事の都合が悪かったのか、この番組に出演することができなかったそうです。

そしてスピルバーグは今でも「グーニーズ」の続編を作りたいと考えており、いいストーリーが出来上がったら絶対に制作するという強い意気込みを見せていました。

他にも撮影時の思い出話や裏話などが実際のキャストによって語られたりした、とても見どころ満載な番組です。

そんな大きな盛りあがりを見せたこの番組は、最後に主題歌を歌ったシンディー・ローパーとキャスト・スタッフたちの合唱で幕を下ろします。

まとめ

悪ガキたちが海賊の秘宝を探しに行く冒険劇を面白おかしく描いた映画「グーニーズ」。

こんな夢とロマンにあふれた冒険がしてみたいと、誰もが一度は憧れたことがあるのではないでしょうか。

また、グーニーズの子供たちが冒険を通じて段々と成長していく点も見どころになっています。

冒険を乗り越えて成長したグーニーズの冒険後の姿を想像してみるのも楽しいかもしれません。

個性豊かな登場人物たちが織り成す「グーニーズ」の冒険活劇を観て、若さあふれる彼らから元気を貰ってみるのもおすすめです。

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