
「銀魂2 掟は破るためにこそある」は2017年に公開された実写版「銀魂」の第二弾で、監督は「銀魂」と同じく福田雄一がメガホンをとりました。
キャストも変わらず、坂田銀時役に小栗旬、志村新八役に菅田将暉、神楽役に橋本環奈、と主要キャストは変更されていません。
ストーリーは将軍接待編、将軍散髪編、真選組動乱篇をベースとしており、特に真選組動乱篇が主軸となっている作品なので、真選組ファンの方にはたまらないであろう作品となっています。
今回は「銀魂2」からネタバレや考察、あらすじや小話を交えながら、作品の魅力をたっぷり紹介していきます!!
銀魂2 掟は破るためにこそある(2018年)
坂田銀時(小栗旬)、志村新八(菅田将暉)、神楽(橋本環奈)の万事屋3人組は家賃を払えない程に金欠でピンチな状態に陥っていた。
そこで、3人はアルバイトをする事を決意する。しかしバイトの先々で何故か天下の将軍・徳川茂茂(勝地涼)と遭遇する事に。
そんな中、“真選組”では裏で不穏な動きを見せ始める者がいた。やがてその動きは将軍をも巻き込み、とある巨大な陰謀へと発展していく。
真選組のピンチを救うため、銀時を始めとする万事屋の面々も加わり、事態は思わぬ方向へと進んでいくのであった…。
銀魂2 掟は破るためにこそある(ネタバレ・考察)
「銀魂」でも紹介した映画の裏話・小話ですが、「銀魂2」でも勿論、映画にまつわる裏話が幾つか存在します。
「銀魂2」の豆知識的なエピソードを紹介していきましょう。
福田雄一監督は小栗旬の事が苦手だった!?
理由ははっきりとは明言されていませんが、実は福田監督は小栗旬の事が最初は苦手だったという、衝撃的!?なエピソードがあります。
しかし今は監督にとって小栗旬は役者さんの中で一番LINEをする仲であり、日本映画界で一番のスターだと思っているとの事です。
現場で他の役者さんがやりやすいように雰囲気を作ってくれた、等のエピソードもあり、そんな小栗旬の一面に、監督は惚れ込んだようです。
柳楽優弥と三浦春馬は高校の先輩・後輩である
実はこのお二人、幼少期からお互いを知る仲で、幼い頃からオーデション会場で会うという経験も頻繁にあった仲なのだそうですよ。
そしてそして!驚く事に高校も一緒なのだそうです!!二人が通っていたのは芸能人が多く通う事で知られる堀越学園です。
土方十四郎と伊東鴨太郎はいわば永遠のライバルのような仲。
「銀魂2」ではがっつり二人の格好いい殺陣シーンが観られます。
役柄では敵対する関係にあった二人ですが、プライベートでは大の仲良しだそうで、今回の共演を二人は誰よりも喜んでいたそうです!


窪田正孝と三浦春馬のキャスティングは福田監督のゲキ推しだった!
河上万斎役の窪田正孝においては、窪田正孝の代表作であるテレビドラマ「僕たちがやりました」を監督が偶然目にした事が始まりだったのだとか。
窪田正孝の演技の幅広さに驚き、福田監督は河上万斎はぜひこの人に!とキャスティングをお願いしたのだそうですよ。
伊東鴨太郎役の三浦春馬に関しては、以前から親交の深かった福田監督と三浦春馬の想いが重なり、繊細な面を持つ伊東の役はぜひ彼に!と実現を果たしました。
窪田正孝と三浦春馬、この二人のキャスティングは福田監督が“この人に!”と唯一決めていた人選なのだそうです。
最後のキャスト解禁時、山崎退の存在が忘れ去られる
山崎退といえば影は薄いながらも、銀魂ファンにとっても銀魂の作品にとっても、欠かせない重要人物です。
最後のキャスト解禁時、山崎役の戸塚純貴は「あれ…?俺の名前がない…?」と一瞬戸惑いを覚えたのだとか。
しかし、これは福田監督の手によるわざとの演出で、ファンの間ではお馴染みの“銀魂あるある”の一部なのです。
放送禁止用語連発、他の作品をパクったギリギリの演出など、銀魂あるあるには多数のものが存在します。
バドミントンが大好きなザキ。死んでいないのにお葬式をあげられてしまうザキ。
銀魂の隠れ愛されキャラNO.1の山崎退なのでした。


前作よりパワーアップした部分とは?
「銀魂」「銀魂2 掟は破るためにこそある」と2作続けて大ヒットの作品でしたが、1作目と2作目を比べてより進化した部分とはどこなのでしょう?
その謎に迫っていきましょう!!
ギャグパートとシリアスパートの境目が明確
原作の実写化という事で、厳しく見るファンの方も多いかと思われます。
筆者も大の銀魂ファンなので、「銀魂」「銀魂2 掟は破るためにこそある」と両方、映画館で観賞しました!
「銀魂」と「銀魂2」で明らかに違う部分は「銀魂2」の方がギャグの部分とシリアスな部分の差がわかりやすい!というところにあります。
前半が“将軍接待編”、“将軍散髪編”で後半が“真選組動乱篇”なので、前半で笑わせたかと思うと、後半ではそのシリアスさに思わず涙する。
このギャップの部分が、より多くの観客の心を鷲掴みにしたポイントだといえます。
銀魂という作品の面白さは決してギャグだけで終わらない、シリアスなだけで終わらないという所にあるのです。
ギャグとシリアスが混在していい具合に仕上がっている、そこが多くのファンを虜にしました。
それは、実写でも見事に反映されていて、「銀魂2」で大ヒットを収めたのです。
アクションシーンも大迫力に!
「銀魂」でもアクションシーンは満載でしたが、「銀魂2」ではアクションシーンがそれを超えてかなりド派手になり、大迫力を極めています。
アクションシーンで特におすすめの部分はやはり銀時と河上万斎が対峙する場面です。
銀魂のアクションシーンは“間合い”が難しいとの事で出演者の方はかなり苦労されたのだとか。
銀時と万斎のシーンは特にそういった部分があり、万斎役を演じた窪田正孝は原作のイメージを壊さないように、との部分をかなり大切に演じきったそうです。
物語においてのアクションシーンの大切さは、やはり物語に緩急をつけるという部分にあります。
ギャグやシリアスだけではやはり作品がダレてしまう…銀魂の良さはギャグ・シリアス・アクションが同率の割合を占めているところです。
そして原作では表現しきれないアクションシーンの凄さを「銀魂2」は見事に体現してくれました。


真選組の熱い絆とは
今作では“真選組動乱編”が後半に持って来られた事で、シリアスなだけでなく非常に観客の胸を打つ物語へと進化しています。
真選組の男達の熱い絆、何故彼らの存在に人々は惹きつけられるのか、そこを考察していきます!!
近藤勲という人物の魅力
近藤勲の魅力は“人を疑わない”、“とことん部下を信じる”というところにあります。
近藤は作品内の後半で、裏切られる形となる伊東鴨太郎にも慈悲の心を向け、決して見捨てません。
ただのお人好しともとれますが、時に厳しく時に優しく、隊士達を見守り、人間味溢れる姿が部下達からの多大なる信頼を受けているのです。
新八の姉であるお妙に好意を寄せており、時に変態的な一面も見せます。
しかし、一本筋の通っている“男の中の男!”という面もあり、そこが土方や沖田を始め、隊士達の心を掴んで離さない魅力なのです。
土方がオタクキャラの“トッシー”から元の土方へ戻れたのも、「近藤を守りたい!」という熱い想いがそうさせているといえます。


伊東鴨太郎の孤独
伊東は小さな頃から孤独な人間でした。
周りに認めてもらおうと努力を重ねてきたにも関わらず、母親からは「生まれて来なければ良かった子だ」とも言われてしまいます。
その子供の頃からの環境が歪んだ人格を形成してしまったのです。
伊東は近藤のような人間になりたかったといえます。いわば、憧れの対象だったのです。
しかし、伊東の持つ歪んだ性格からそれは“憎しみ”という姿に形を変え、近藤暗殺の計画にまで事は進行していくのでした。
単純にいうと、伊東は近藤の事が“羨ましかった”のです。
自分の持っていない面をたくさん備えている近藤に“嫉妬していた”といえます。
しかし、周りの人間を遮断していたのは何よりも自分自身だ、それが見えていなかった事が最大の過ちだ、と伊東は最後に気付くのです。
伊東の最後の言葉「ありがとう」という言葉と、笑顔にその全てが詰まっています。
最後の最後で伊東は“本当の自分になれた”のです。


豪華キャストの無駄遣い!?
実写版「銀魂」といえばまず始めに思いつくのは“キャストが豪華すぎる”というところにあります。
「銀魂2」では初登場のキャラとして天下の将軍、徳川茂茂を勝地涼が演じ、銀時の事が大好きなくの一、猿飛あやめを夏菜が演じ、お登勢役をキムラ緑子が演じました。
そして真選組のドン・松平片栗虎を演じたのが堤真一だったのには、驚かれた方も多いのではないでしょうか!?
堤真一といえば、硬派な役が多いイメージがあるので、驚きの部分も大きかったですが、こんな役もこなせるのだなと、役者魂を感じずにはいられません。
“イケメンの無駄遣い”などと評されている部分も多々見られる「銀魂」のキャストですが、そこも魅力の一つであり、福田監督の人望の厚さにあるといえます。
まとめ
以上「銀魂2 掟は破るためにこそある」のネタバレ・考察、あらすじや裏話を紹介してきましたが、如何でしたでしょうか!?
「銀魂」では後半に話を詰め込みすぎ、などファンからは厳しい声も上がっていました。
しかし、「銀魂2」は見事にそんな不安を払拭させてくれた、素晴らしい作品です。
「実写化はちょっと…」と躊躇している方は、食わず嫌いせずにまず観てみて下さい!!
劇場版アニメ「銀魂」第3作の製作も決定し、ノリにのっている「銀魂」。
実写版「銀魂3」も実現不可能な話ではないので、「銀魂」「銀魂2」を観て楽しくおさらいしておきましょう!!