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「マン・オブ・スティール」2013年に公開されたDCコミックス作品を同一の世界観で描く「DCエクステンデッド・ユニバース(DCEU)」の第一作目として世界一有名なヒーロー、スーパーマンを題材にした映画です。
監督は「300(スリーハンドレッド)」(2006年)や「ウォッチメン」(2009年)などを手掛けたザック・スナイダー、主演はオーディションで監督の注目を集めたヘンリー・カヴィルが務めました。
本作は世界で最高峰の知名度を誇るヒーロー、スーパーマンの始まりや成長を丁寧に描いた作品で、今まで謎に包まれていた設定が明らかになっていくなど、非常に重要な役割を持った作品です。
そんな「マン・オブ・スティール」からスーパーマンが持つ強さの秘密や、映画を構成しているさまざまな魅力などについて考察していきます。
マン・オブ・スティール(2013年)
見どころ
「バットマン vs スーパーマン~」へと繋がるDCエクステンディッド・ユニバースの第1弾。完全無欠のヒーローとは異なる、葛藤を抱えたスーパーマンが描かれる。
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ストーリー
超人的な力を持つ少年、クラーク・ケントは親との約束でその力を封印し、孤独な少年時代を過ごす。やがて成長し、死んだ父の「使命を突き止めろ」という言葉に従って放浪の旅に出たクラークは、自分の正体と故郷である惑星クリプトンの歴史を知り葛藤する。
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マン・オブ・スティール(ネタバレ・考察)
映画「マン・オブ・スティール」はスーパーマンことクラーク・ケントの出生から始まり、地球を守るヒーローとして戦っていく様子を描いた作品です。
そんな彼の半生はさまざまなドラマに満ち溢れていました。
濃密に描かれたスーパーマンの人生から見えてくる本作の魅力について紹介していきます。
スーパーマンが“再び誕生”!!
「マン・オブ・スティール」は「スーパーマン」という作品が新しく再構築された作品です。
そのため本作はスーパーマンが生まれてからヒーローとして活躍するようになるまでの理由が、非常に分かりやすく丁寧に描かれています。
更にスーパーマンに関する新しい設定や背景なども描かれているため、彼の新たな一面を知ることができるでしょう。
そのため、本作はスーパーマンを初めて見る人でも、今までの作品を知っている人であっても非常に楽しめる作品に仕上がっています。
地球の存亡をかけた圧倒的スケールのアクション
本作の一番見所だと言えるポイントは、やはりスーパーマンが悪役(ヴィラン)のゾッド将軍たちと戦いを繰り広げるド派手なアクションシーンです。
もちろんスーパーマンだけではなく地球の軍隊も最新鋭の装備を使って相手に立ち向かいますが、ゾッド将軍の部下1人にさえほとんど抵抗できずに壊滅させられるなど、絶望感が漂ってくる場面になっています。
更に軍隊を蹂躙した後は、地球をまるごと侵略者であるクリプトン人だけが住める星に無理やり改造しようとするなど、慈悲が全く感じられません。
地球をまるで玩具のように弄り、人類がいくら死んでも全く意に介さない彼らには強い恐怖を感じてしまいます。
しかし凶悪な敵である彼らに対してスーパーマンは体1つだけで対等に渡り合っていくのです。
彼らがただ殴り合うだけで車は吹き飛び地面は砕け、ビルは何棟も倒壊していき、桁違いのスケールで戦いが繰り広げられました。
そんな地球が滅びてしまうかもしれないほどに激しくぶつかり合うスーパーマンとヴィランたちの戦闘描写は、撮影当時の最新CGや俳優たちの名演によって丁寧に描写されています。
圧倒的なスケールで描かれるド迫力のアクションシーンを、ぜひ楽しんでください!
スーパーマンが自分のアイデンティティを探す物語
実はスーパーマンの細かい心理描写や葛藤などを、幼少期から事細かに描いた映画作品は今まで存在しませんでした。
それに対して「マン・オブ・スティール」はスーパーマンがどうやって自分の存在意義を手にしたのか、一体どうやって幼少期に起きた苦悩を乗り越えたのかが丁寧に描かれています。
そして地球人ではないスーパーマンがどうして人類を助けるために日々活動しているのか、彼の行動理念はどこにあるのかと言った疑問を本作は解消してくれるのです。
そのため今まで漠然と人々を守っていただけにも見えることもあったスーパーマンに、彼らを守るという明確な理由が語られ、物語にも説得力が生まれました。
スーパーマンは宇宙人ですが自分たちと同じような人間性があることが分かり、彼に対して感情移入がしやすくなった作品だと言えるのです。
決してハッピーエンドでは終わらない物語
映画「マン・オブ・スティール」は“ヒーローがヴィランを倒してそのままエンディング”という展開ではありません。
むしろヴィランを倒したことによって新たな戦いが始まるのです。
彼はなんとかゾッド将軍たちの侵略から地球を守り抜きますが、同時にスーパーマンの影響で死んだ人々も数え切れないほどいました。
復興にも多大な時間が必要であり、残された人々が見せる茫然とした表情が世界の感情を物語っています。
また、前提条件としてスーパーマンが地球に来ていなかったら、ゾッド将軍の侵略戦争に巻き込まれなかったのでは?と言われることもあるのです。
その結果、世論は「スーパーマンは人々を守るヒーロー」として崇めるグループと、彼を「地球にとって不利益を与える存在」として批判するグループに分かれていきます。
そんな彼らの思想や、他ヒーローの行動やヴィランの暗躍などが入り混じることで、「マン・オブ・スティール」から続いていく物語は一筋縄で終わらない作品になっているのです。
スーパーマンの強さは“家族の愛”!!
スーパーマンは世界最強と言える存在ですが、強さの裏側には家族の愛があることが見えてきます。
一体どうしてスーパーマンにとって家族の愛が大事だと言えるのでしょう。
そこでクラークが育つ時に受けてきた愛情が強さとどんな関係にあるのか考察していきます。
スーパーマンの強さの源とは
スーパーマンの特徴といえばやはり圧倒的なパワーですが、彼の強さの源はどこにあるのでしょうか。
それは彼らの故郷であるクリプトン星に存在しない強力な太陽光が関わっており、これを浴びるとクリプトン人は圧倒的な身体能力や特殊な能力が開花します。
しかしクリプトン星にあった太陽は既に弱りきっており、クリプトン人を強くできるほどのエネルギーを持っていませんでした。
それに対して地球には安定した太陽が存在しているため、そこで育ったスーパーマンは圧倒的な力を発揮していたのです。
スーパーマンが体1つで、科学技術を駆使して戦闘力を高めていたクリプトン人たちに対抗できたのは、環境の違いがあったためでしょう。
また、この特性はクリプトン人に共通するものだと描写されており、終盤ではゾッド将軍が地球に適応してスーパーマンと同じ力に目覚めました。
この事例によってスーパーマンとしての強さだけであれば、クリプトン人共通であると分かるのです。
地球が狙われた理由も、太陽があることでクリプトン人がより強くなれることを知ったゾッド将軍が、侵略すべきだと考えたのかもしれません。
希望を未来に託すために奮闘した実の両親
カル=エル(スーパーマン本来の名前)の故郷クリプトン星ではジェネシス・チェンバーという機械で生命の誕生がコントロールされており、能力や将来就く職業までもが定められています。
クリプトン人は親が機械であるため愛を与えられず成長し、カル=エルの父ジョー=エルは科学者、ゾッド将軍は戦士として生まれることが決められているなど、彼らは歩む人生までもが決められているのです。
生まれる子供の遺伝子すら改変してしまうほどの圧倒的な技術力を持っているクリプトン人ですが、彼らの星は過剰な資源採掘によって滅びる直前でした。
機械で管理された子供しか生まれずこのままでは未来が無いと現状を憂いたジョー=エル夫妻は、クリプトン人にとって数百年ぶりの自然出産によってカル=エルを授かります。
その後クリプトン人の遺伝子情報が詰め込まれたコーデックスを盗み出して、カル=エルの体に埋め込みクリプトン星から脱出させるのです。
せめて自分の息子だけでも避難させて、たどり着いた星で新たにクリプトンを再興させてほしいと考えての行動でした。
時間がなく一緒に行けない彼らにとって、これが息子に対して最大限与えられた愛情だったのでしょう。
クラークを守るために命を捧げた父の献身
クラークの在り方には義理の父であるジョナサンの存在が大きく影響しています。
彼が人間に無い力を持っている理由とそれを他の人に見せつけてはいけないことを教えてくれ、更に自分の成り立ちを知るという生きる上での目標なども与えてくれました。
しかしある日のことケント一家は竜巻に襲われてしまい、ジョナサンが足を怪我して車から動けなくなってしまうのです。
クラークが力を開放して動けば助けられたかもしれませんが、それをジョナサンが「まだその力を使う時ではない」と言って制止しました。
そしてジョナサンは竜巻に飲み込まれてしまい、クラークは助けられる力があるのに父を助けることができなかったのです。
この事件はクラークの心に影を作っており、未だに後悔していることが自身の口から語られています。
それほどまでクラークにとってジョナサンが非常に大きな影響を与えた存在だと分かるのです。
そんなジョナサンの遺志を継ぐように、彼は自分のルーツを探すために世界各地を旅するようになりました。
クラークを支え続けたマーサの優しさ
クラークは子供の頃、クリプトン人が発揮する特殊な能力を制御できませんでした。
そのため普通に過ごしているだけでも人が透けて見えたり、遠くの物を熱してしまうといった不思議な現象がクラークに起きたのです。
自分とは違うという好奇の目で見られて周りの子供たちにも馴染めず、ふさぎ込んでしまうクラーク。
そんな苦しんでいる彼を救ったのが、義理の母であるマーサでした。
彼女は心を落ち着かせる方法をクラークに優しく伝えていき、彼を導いてあげます。
その声掛けはクラークの中で暴走していた能力を制御することに役立ち、彼の生活に大きな影響を与えるのです。
優しさこそがスーパーマンの強さ
カル=エルを生んだ両親の愛、そしてクラークとして育ててきたケント夫妻の愛は、間違いなく彼の成長に良い影響を与えています。
実の両親は命を賭けて、カル=エルを滅びゆくクリプトン星から救い出しました。
そしてケント夫妻は実の息子でなく、ましてや地球人ですらないクラークに対して精一杯の愛情を注ぎながら育ててくれます。
この二組の両親によって与えられた愛情こそが正義のヒーロー、スーパーマン誕生のきっかけだと言えるでしょう。
そんなスーパーマンは守るべき者が危機に陥っている時、普段以上の強い力を発揮しているように見えます。
マーサが脅迫された時、ヒロインの危機、クリプトン人と必死に戦う兵士たち、そして地球そのものなど…。
彼らを守る時こそスーパーマンはより強大な力を発揮していると考えられます。
超人としての強さと、人間のような優しさを持ち合わせたヒーロー、それがスーパーマンなのです。
もし彼が両親から優しさを与えられていなかった場合、正義ではない“別の強さ”になっていたのではないでしょうか。
優しさこそが最大の弱点
圧倒的な強さに優しさを兼ね備えている完璧なヒーローに見えるスーパーマン。
しかし彼はヒーローとしてもあまりにも優しすぎるのでした。
その優しさがどのような影響を人々に与えたのかを考察していきます。
優しさゆえの間違った行動
スーパーマンは人々を思いやり、深い愛情を持っているヒーローだと言えます。
そのため時には自分を犠牲にしてでも、人々を守ろうという行動に出てしまうのです。
スーパーマンは人々に危機が及ばないよう、彼を探しているゾッド将軍に対して無抵抗で投降してしまいます。
これは彼が地球を思って取った行動ですが、それにより地球にはゾッド将軍に抵抗できる人が居なくなってしまったのです。
捕まっている間にゾッド将軍が地球に対して何もしないという保証は全くなく、実際彼らは地球をクリプトン人の住める星へ改造しようとしていました。
そこから見えてくるのは、優しさからか相手を無条件に信用しすぎているように見えるのです。
一瞬のためらいが人々を危険に
また、スーパーマンの優しすぎる心は敵であるゾッド将軍に向けても現れていました。
地球を滅ぼそうとしていた相手のゾッド将軍に対しても、無関係の地球人を殺そうとする直前までとどめを刺すことができなかったのです。
普通の人間として育てられてきたスーパーマンに、自分の手で同胞を殺すことは非常に辛いことでしょう。
しかしその一瞬のためらいで狙われていた人々を助けることができなくなっていたかもしれないのです。
優しさはヒーローにとって非常に大事なものですが、ヒーローというものは時に残酷でなければいけません。
そのためためらう心を持っていることこそが、スーパーマンが持つ最大の弱点だと言えます。
ゾッド将軍は“ヴィラン”なのか?
映画「マン・オブ・スティール」のヴィランはゾッド将軍が担っています。
しかし彼の言動や行動を観察していくと、あまり悪役には見えない人物だと分かってくるのです。
どうして悪に見えないかもしれないのか、ゾッド将軍を別の視点から見ていきます。
クリプトンを思い続ける異質なヴィラン
一般的な悪役というものは犯罪を楽しんだり、何か自分の目的を達成するために悪事を働くことが多いです。
しかしゾッド将軍は本作のヴィランでありながら、最後までクリプトン人のことを思い続けていたという異質さが見えてきます。
ゾッド将軍の作中での行動
- クーデターを起こしたのはクリプトン人の未来を守るため
- 計画に反対するクラークの父を殺したことを今でも後悔している(ただし目的を阻むものは同族でも容赦しないとも語っている)
- コーデックスを求めたのはクリプトン人再興のため
- 地球を改造しようとしたのはクリプトン人の住む場所を確保するため
- 終盤でスーパーマンに対して猛攻を仕掛けるのは、仲間が全員殺されてしまったことによる敵討ち
このように見ていくと、彼の芯はほとんどブレておらず、最後まで自分ではなくクリプトン人のことを第一に考えた行動を起こしていたのです。
しかしゾッド将軍のやり方があまりにも強引でクリプトン人以外のことを考えていなかったため、クリプトン星ではジョー=エルからクーデターに参加を拒否され、クラークも仲間になるのを断ってしまいます。
正義の対立、“クリプトン”という重荷
ゾッド将軍は投降してきたスーパーマンに対して、自分と協力してクリプトンを復活させようと言いました。
何故なら地球で育ったスーパーマンも、ゾッド将軍の守るべき“クリプトン人”だったためです。
クリプトン星を再興させること自体は良いアイデアだと言えます。
しかしゾッド将軍は地球を改造してクリプトン人だけが住める星を作ろうとしており、そこに住んでいる生物のことを何一つ考えていなかったのです。
彼らにとって同じ故郷を持つクリプトン人なのは重要だと言えますが、地球で人間として育てられたスーパーマンはその暴挙に黙っておられず、彼はゾッド将軍と敵対することになります。
そんな対立から生まれた戦いは、人類に味方するスーパーマンとクリプトン人の再興を目論むゾッド将軍という2つの異なる正義がぶつかり合った戦いでした。
スーパーマンには地球の存亡が掛かっており、ゾッド将軍はクリプトン人の再興という願いが重くのしかかっているのです。
最後までブレなかったゾッド将軍の正義
ゾッド将軍の持っていた行動理念、それは“クリプトン人の再興”です。
強引な手段を取ってまでクリプトン人の復活にこだわっていたのは、ジェネシス・チェンバーによって生まれた時から心にその理念が刻まれていたからではないでしょうか。
ゾッド将軍は生まれてからずっと、愚直なまでにクリプトン人の未来を思って行動していました。
彼がとってきた活動は全てクリプトン人の再興に繋がるためであり、その芯が死ぬ直前までブレることなく彼を突き動かしていたと考えられます。
この理念はスーパーマンに自分の願いがすべて打ち砕かれ、ゾッド将軍が自暴自棄になるまで変わりませんでした。
自暴自棄になった彼は無関係の地球人を攻撃しようとして、クリプトン人と地球人のどちらを取るか迫ったのです。
最終的にスーパーマンは人々を救うためにやむを得ずゾッド将軍を手に掛け、自分の手で同じクリプトン人を殺してしまいます。
ゾッド将軍を殺したという出来事は彼に暗い影を落としますが、スーパーマンは最後のクリプトン人として人類と友好関係を築くことを選んだのです。
「マン・オブ・スティール」に眠るトリビアたち
本作には、あちこちに張り巡らされた続編への伏線や、今までにない特徴を持っている作品です。
そんな「マン・オブ・スティール」をより面白く観るための小ネタなどを紹介していきます。
続編への伏線が丁寧に張られた「マン・オブ・スティール」
映画「マン・オブ・スティール」は、DCEU映画の記念すべき第一作品目です。
本作は他作品に繋がるような世界観を作ることを目標にしていたため、幾つかのDCEU映画に繋がる伏線を残しています。
例えばスーパーマンとゾッド将軍の戦いで街に甚大な被害が出たのは、次回作への伏線になっていたためです。
地球を守ろうとするスーパーマンが活躍する裏に人々の死や街の崩壊などを描くことで「彼は本当に救世主なのか?」と人々に疑問を抱かせています。
そしてその戦いで大勢の死者が出ているのを目撃したバットマンがスーパーマンを脅威だと感じて対策を始めたことで続編の「バットマンvsスーパーマン ジャスティスの誕生」(2016年)に繋がっていくのです。
また、本作が公開された時には全く関係ないと思われていた「アクアマン」(2018年)との導線も実は描かれています。
「アクアマン」の主人公であるアーサーは映画で姿こそ見せませんでしたが、意外な場面でスーパーマンの手助けをしていたのです。
スーパーマンがアメリカ人じゃない?
スーパーマンといえば、アメリカを象徴する屈指の人気キャラクターです。
そんなスーパーマンを演じてきた俳優は、今まででは全員がアメリカ生まれでした。
しかし、「マン・オブ・スティール」でスーパーマンを演じたヘンリー・カヴィルはイギリスで生まれた俳優であり、初めてアメリカ人以外が演じたスーパーマンになったのです。
これは敢えてイギリス出身の俳優をスーパーマンにした訳ではなく、オーディションでカヴィルが見せた姿が監督の考えるスーパーマン像にとてもマッチしていたためだと言われています。
監督がスーパーマン役を決めるオーディションの際、カヴィルに初代の衣装を身に着けてもらったところ非常に似合っており、「彼しか適任は居ない!」と感じたそうです。
タイトルが「スーパーマン」では無い訳
本作に付けられた「マン・オブ・スティール」というタイトル。
宣伝目的であればタイトルに「スーパーマン」と入っていた方が注目されやすいと考えられますが、どうしてこのタイトルになったのでしょうか。
これは本作が今までのスーパーマンと世界観を共有しない“リブート作品”だからです。
つまり制作陣は今までにない“新しいスーパーマン”を作り出そうと考え、タイトルにスーパーマンを使わなかったのでしょう。
また、このタイトルになったのは1986年に発売されたリブート版スーパーマンコミックスの「マン・オブ・スティール」が関係していると言われています。
コミックスと映画の「マン・オブ・スティール」は、共にリブートされて新しく生まれ変わったスーパーマンという共通点を持っていました。
これまでのスーパーマンとは違う作品であるということを表現するために、「マン・オブ・スティール」というタイトルを使ったと考えられます。
歴戦のライバル・レックス・ルーサーが続編で登場!?
スーパーマンという作品全体で一番のライバルと言われているのは、知略を駆使して何度も彼に立ち向かってきたレックス・ルーサーでしょう。
「マン・オブ・スティール」では姿を見せていませんでしたが、実は彼がこの世界に居ることが示唆されているのです。
本作ではレックス・ルーサーJr(本作では名前にJrが付くが立ち位置は同じ)が社長である「レックス・コーポレーション」の看板が、スーパーマンとゾッド将軍が戦う最中に登場しています。
スーパーマンが活動する裏で悪事を企んでいるようなので、続編である「バットマンvsスーパーマン ジャスティスの誕生」でどのような活躍をするか非常に楽しみですね。
まとめ
スーパーマンの誕生から半生をなぞっていき、彼の活躍を存分に描いたDCEUの原点である映画「マン・オブ・スティール」。
さまざまなDCEU作品に繋がる伏線を張り巡らせており、非常に内容の濃い映画に仕上がっています。
また、ド迫力で壮大なアクションや、家族の愛が作り出す成長の物語にも注目してください。
王道のスーパーヒーローが活躍する映画が好きな人には、ぜひ観てほしい作品です。