隕石映画特集

映画において、隕石は地球外から訪れる危機の象徴として描かれることが多いです。

その規模は惑星クラスから彗星の破片まで様々になりますが、60年代から近年まで隕石は定期的に映画の題材として語られています。

ここでは地球滅亡クラスのスケールから町クラスの騒動まで大小の規模を問わず隕石にちなんだ面白い映画を紹介していくので、気になった作品をお家シネマで楽しんでみてください。

君の名は。(2016年)

あらすじ

ある日男子高校生である瀧と女子高生である三葉はお互いが入れ替わっている事態に気がつく。しかし入れ替わりは突然途絶え、その謎を探るべくスケッチを元に三葉の故郷を訪ねてみるが、そこは隕石で町が消滅した場所だった。三葉を救いたい瀧は、もう一度入れ替わりをするために挑戦を始める…。

おすすめポイント

ティアマト彗星という架空の彗星から欠片が分裂し、町に落ちて来る危機を、入れ替わりを使って回避しようとするあたりは緊張感のある展開です。

時間の壁を乗り越えて黄昏時に二人が会うシーンは、それまでの溜めてきた感情が開放され、胸に迫るカタルシスを与えます。

隕石も回避するのではなく、町が犠牲になるシーンをきちんと描くことで、破壊シーンを見せつつも奇跡的に町民が無事だったという両面を表現しているのです。

大人になった瀧と三葉が出会えないんじゃないかと考えていた「秒速5センチメートル」ファンも多かったでしょうが、無事2人は出会えました。

日本だけでなく世界でも高い評価を受ける結果になった「君の名は。」は新海誠監督の代表作として評価を盤石のものにしたのです。

動画配信サービス(VOD)

おすすめVOD 作品有無 無料体験期間 月額料金
U-NEXT 31日間 2,189円(税込)
Hulu × 14日間 1,026円(税込)
Netflix × 880円(税込)
amazon Prime Video × 30日間 500円(税込)
※一部有料作品の場合がございます。

エボリューション(2001年)

あらすじ

地球に落下してきた隕石を研究した結果、地球で46億年かかった進化を1ヶ月で成し遂げる驚異の生命体であることが判明する。街に謎の生物が出現しパニックになる中、軍に忠告する研究者たちだが無視されてしまう。特定の物質が弱点とわかった研究者たちは対抗物質となるシャンプーを集めて消防車に乗せ突撃する…。

おすすめポイント

名作「ゴースト・バスターズ」を世に送り出した監督、アイヴァン・ライトマンの作ったSFコメディーです。

隕石の被害自体は小さいのですが、そこから誕生した生命体の進化と大暴れは観るものを爆笑させます。

途中で入るお尻の穴ギャグがオチにつながっているという、下品な感じもアメリカンコメディーのテイストが感じられるのです。

観た後に余韻も何も残らない、ポップコーンムービーとして非常に優れている本作。

頭を空っぽにして隕石を楽しみたい方はぜひ本作を御覧ください。

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アルマゲドン(1998年)

あらすじ

テキサス州と同じ大きさの小惑星が地球に突っ込んでくることが判明する。この小惑星が地球に激突した場合、ウイルスさえ残さず地球が滅亡する。この事態を打破するため、掘削のプロが隕石に着陸し、穴を開けて核で破壊するミッションが選ばれることになる…。

おすすめポイント

同年に公開された「ディープ・インパクト」と似通った内容で話題になった作品ですが、これには理由があります。

ハリウッドでは複数のチームで同じ題材のテーマを扱うことがあり、1つのアイデアを別のチームが採用してそれぞれ作ったため、このような結果になりました。

「アルマゲドン」では荒くれ者の採掘者たちが訓練を受け、宇宙に飛び立ち作戦を命がけで遂行する作品になるのです。

劇中やエンディングで流れるエアロスミスの”I Don’t Want To Miss A Thing”は親子の愛情を伝えるために、書き下ろされた曲として大ヒットしました。

クセの強いキャラクターたちの掛け合い、わかりやすい親子愛や恋人とのつながりが涙を誘う名作になっています。

隕石ものといえば筆頭にこの作品が挙がるのではないでしょうか。

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ディープ・インパクト(1998年)

あらすじ

天文学を学ぶ学生リオは、観測中に新たな彗星を発見して学者に報告するが、地球に衝突する恐れのある事実は学者の事故死により不明になってしまう。一年後、地球への衝突がいよいよ確実になったときに地球を救うための”メサイア作戦”が発動するも失敗、地球に彗星は刻一刻と迫ってくる…。

おすすめポイント

隕石モノの2大巨頭として、「アルマゲドン」と共に語られる作品です。

「アルマゲドン」がSFアクションなら、本作はSF+政治ものといえるでしょう。

派手なアクションシーンは控えめで、どちらかというと人間の心のあり方、終末への備えなどを描く面が強いです。

滅亡は免れますが、小さい彗星が地球に落下した際に1000メートル規模の津波が発生し、ニューヨークを始めとした街が水没するCGシーンは見ごたえがあります。

人類が再起を誓うエンディングシーンは余韻があり、演出面でも「アルマゲドン」とはまた違った魅力を感じさせるのです。

本作に影響を受けて同じ名前をつけられた競走馬や楽曲、宇宙探査機などがあり、影響の大きさを伺わせます。

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ガメラ2 レギオン襲来(1996年)

あらすじ

北海道・支笏湖に隕石が落下。自衛隊が駆けつけるも、落下した隕石は見つからず、隕石が移動した跡があるだけだった。その後札幌でケイ素を含んだ物質が失われる事件が多発し、地球外生命体であるレギオンが出現する。生態系を破壊して繁殖しようとするレギオンの前にガメラが現れ、お互いの存在を賭けた戦いが始まる…。

おすすめポイント

平成ガメラシリーズの第二作目として傑作と名高い作品です。

隕石をきっかけに始まるストーリーですが、主な見どころは隕石から生まれた生物であるレギオンの生態と、ガメラの対決になるのです。

地球規模での危機を語っている点では他のカタストロフ映画に遅れを取らない出来になります。

3人がかりで操演するマザーレギオンの動きや、自衛隊全面協力で撮影された作戦シーンなど、見るべきところがたくさんある映画です。

スティーブン・セガールの娘である藤谷文子がカギを握る少女を演じているのもポイントになります。

特撮映画はゴジラだけではないという気概を見せてくれる、90年代特撮の最高到達点ともいえる作品です。

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機動戦士ガンダム 逆襲のシャア(1988年)

あらすじ

宇宙世紀0093年。シャア・アズナブルは、幾多の戦いを経ても旧態依然として地球から宇宙移民を統制し続ける地球連邦政府に対し、ネオ・ジオンを率いて反乱の狼煙を上げ、小惑星5thルナを地球に衝突させようとする。地球連邦軍は阻止に失敗し地球に隕石が落下、さらに巨大な小惑星アクシズを地球に落とそうとするシャアだが…。

おすすめポイント

1978年から放映されてきた「機動戦士ガンダム」の締めくくり的な作品として制作されたのが「逆襲のシャア」です。

アムロ・レイとシャア・アズナブルのライバル同士がぶつかる物語を経て、地球に落ちてくる小惑星を止めるお話になります。

冒頭でまず小惑星が落ちてきて地球の気候が変動し、アクシズが落ちてきたら地球は完全に活動を停止してしまうため、最終局面では敵味方を問わずアクシズを止めにかかるのです。

アムロとシャアの因縁の物語ではありますが、隕石ものとして見るべきところもあり、ピックアップしました。

隕石だけでなく、モビルスーツの戦いも観られる盛り沢山な内容なので、男性は必見といえます。

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三大怪獣 地球最大の決戦(1964年)

あらすじ

黒部ダム付近に隕石が落ちてきた。これは金星を破壊したキングギドラだったのだ。地球で暴れていたゴジラとラドンは、小美人に呼ばれたモスラの働きかけによって協力することとなり、キングギドラに立ち向かう。三大怪獣は果たしてキングギドラを打ち倒すことができるのか…?

おすすめポイント

ゴジラシリーズで、初めてタイトルからゴジラの名前が外された作品になります。

また「空の大怪獣ラドン」「モスラ対ゴジラ」の正統な続編として描かれ、ゴジラ最大のライバルである宇宙怪獣キングギドラが初登場した作品としても観ておきたい作品です。

隕石はあくまできっかけに過ぎませんが、降ってきた隕石が巨大化していき、割れてキングギドラが出現するシーンは怪獣ファンならずとも固唾を飲みます。

富士山の麓で戦うお約束的絵造りは、本作が初めてになるのです。

怪獣の会話しているシーンでは、インターネットミームで有名な「ラドンもそうだそうだと言っています」が聞けるので、怪獣たちの翻訳をする小美人のシーンは見逃せません。

全体的にコミカルな作りですが、怪獣映画としての出来は非常に素晴らしいので、隕石をスパイスに怪獣映画を楽しみたい方はこちらをご堪能ください。

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妖星ゴラス(1962年)

あらすじ

冥王星の方角から現れた燃える謎の星ゴラスが地球に向かって進行していることがわかる。地球の6000倍もの質量を持つゴラスを破壊することは不可能と考えた国際チームは、総力を上げて南極にロケットを取り付け、地球を動かして回避するべく奮闘する。迫りくるゴラス、果たして回避は間に合うのか…?

おすすめポイント

後の天体災害映画に大きな影響を与えた日本の特撮映画で、隕石と呼ぶには大きすぎる質量の惑星が飛んでくるスケールの大きさが特徴です。

「ゴジラ」などを送り出した、日本を代表する監督の本多猪四郎と、特撮監督の円谷英二がタッグを組み、地球を動かすという一見途方も無い話を展開します。

不気味に光る妖星ゴラスが、彗星や土星の輪を吸い込みながら近づくさまは60年代特撮としても良く出来ており、SF考証を下地にした展開は見ごたえがあるのです。

ゴラスの引力で高潮が発生し、東京などが水没するシーンはセットを川に持っていって沈めて撮影したとのこと。

ビルの素材が木なのでよく流されたという逸話があります。

おまけで登場する恐龍マグマの造形が可愛らしいのも見どころの一つです。

500坪にもなる南極のセットを見るだけでも、ワクワク感を持たせてくれる特撮映画になっています。

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まとめ

一番スケールが大きな話が、一番古い「妖星ゴラス」ですが、古いからといって荒唐無稽な話になっているわけではありません。

「妖星ゴラス」も話を作る上で専門家の意見を取り入れて、SF考証をもとに作られているのです。

SFを描く上で、科学考証とフィクションのバランスが大事なのはいつの時代も変わりません。

そこのところを汲んで楽しむと、紹介した8作品をより楽しめると思います。

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