ファイナル・デッドコースターシリーズ解説

凄惨な事故から脱出し、九死に一生を得たサバイバーたちが、忍び寄ってくる死の影とどう対峙するかが「ファイナル・デスティネーション」シリーズのポイントです。

様々な要因が組み合わさり、死ににつながっていく様は、まさに死のピタゴラスイッチとも言えます。

複雑な計算の中から生まれてくるものも多く、その死のアイデアは芸術的ですらあります。

全5作のシリーズをここで紹介していきますので、おうちシネマで超グロいホラー体験をしてみましょう。

1作目:ファイナル・デスティネーション(2000年)

あらすじ修学旅行で向かう飛行機”180便”に乗っていたアレックスは、飛行機が墜落する夢を見てパニックになり、数人と飛行機を降りることになる。その直後、本当に飛行機が爆発して乗客は全員死亡する。生き延びたと思われた7人だったが、死の影は彼らを追い詰めていく…。

おすすめポイント

シリーズの原点となった本作は人気TVシリーズ「Xファイル」のために書かれた脚本を、監督が劇場公開用にリライトしたものがベースです。

基本は冒頭で大事故が発生し、その予知夢を見た主人公が事故を回避するものの、一度決められた死の運命から逃れられるか、という展開になります。

見どころとしては死の要因が積み重なっていき、それが組み合わさってピタゴラスイッチのように死が発生するハラハラの展開です。

また死が訪れるときはサインがあり、観客や登場人物に死をアピールしてくるのも怖いところ。

その死に方のバリエーションや、意表をついたタイミングでの死が見るものを惹きつけてやまないのです。

映画の最後まで全く気を緩めることができないサスペンデッド・ホラーをまずはここから楽しんでみてください。

動画配信サービス(VOD)

おすすめVOD 作品有無 無料体験期間 月額料金
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amazon Prime Video 30日間 500円(税込)
※一部有料作品の場合がございます。

2作目:デッドコースター(2003年)

あらすじ高速道路で第事故が起きる予知夢を見たキンバリーは自動車を停止させ、それによって事故から逃れたものたちが居た。彼らは1年前の180号便によって死の危機を偶然にも回避してきたのだが、死の使いは彼らを追いかけていく…。

おすすめポイント

前作から直接関係しているシリーズ2作目になり、よりゴア表現がパワーアップしています。

特にオープニングでの高速道路のゴアシーンはどうやって撮影したのか気になるレベルで大事故が展開するのです。

また序盤のキッチンが燃えるシーンはピタゴラスイッチらしい展開の妙があり、引き込まれます。

前作から唯一生き残って続投したクレアが生存者の協力者として登場するのも嬉しい展開です。

生命を得ることで死から逃れられるという設定が追加され、これを軸に物語が展開するのですが脚本が前作よりよくできていて楽しめます。

最後まで死の気配が充満している本作の、どんでん返しと登場人物の死に様を満喫してください。

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3作目:ファイナル・デッドコースター(2006年)

あらすじ遊園地でジェットコースターの事故を予知したウェンディはコースターから降りることができ、事故を免れる。遊園地で撮影した写真の中から予兆を探し出し、訪れる死の使いから9人は逃れようとするのだが…。

おすすめポイント

オープニングで起きる事故が一番派手なのはシリーズのお約束どおりで、序盤から存分にゴアシーンが登場します。

写真をヒントに事故を回避しようとするのですが、死神の殺意が高すぎてピタゴラスイッチ度も上がっておりハラハラさせられる場面も多いです。

死のルールはジェットコースターに乗っていた順で、過去におきた事件(ファイナル・ディスティネーション)をもとに謎解きが始まります。

直接、1作目や2作目と関わりはないのですが、180便の事件は周知の事実ということで進むので、1作目は観ておいたほうが良いかもしれません。

「デッドコースター」で出てきた新たな生が死を克服するというルールもなくなっており、主人公たちの死が確定しているのでどう死ぬかを純粋に楽しめます。

工夫を凝らした死に様の数々を存分に堪能してください。

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4作目:ファイナル・デッドサーキット 3D(2009年)

あらすじレース場で事故が発生し、大勢の観客が死亡する予知夢を観た主人公は、周囲を巻き込みながら観客席を脱出するも1人が事故死。生き残った者たちはそれぞれ生活をしていくが、周囲に見えない死の気配が漂っており、次々と怪死を遂げていく…。

おすすめポイント

直接的なつながりはないですが、3作目と同じ街で起きているということが分かっているのです。

大きな特徴として、死のリストにある人間が死んでいない場合、後に死ぬ人間は自殺しても死ねないという状況が発生します。

首を吊ってもロープは切れるし、拳銃を撃っても弾が出ないのです。自分の意志で死ぬことも選べない死のリストは本当に恐ろしいです。

死のサインとして「It’s here」というメッセージが浮かぶのですが、これが伏線になっており、どこで登場するかを追いかけていくと楽しめます。

映画館の爆発シーンはピタゴラスイッチの最たるもので、クライマックスに相応しい死が訪れるのです。

終盤の畳み掛けるようなスピード感が非常に楽しい作品に仕上がっているので、ダレることなくラストまで満喫できるでしょう。

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5作目:ファイナル・デッドブリッジ(2011年)

あらすじ社員旅行でバスに乗った一同だったが、吊橋で事故が起きるビジョンを見た主人公ら8人は命からがら危機を脱出する。予知夢で恋人が助かっていたためあまり真剣に向き合わない主人公だったが、「生命を奪えばその生命を生きられる」と聞いた生き残りが死から逃れるべく活動を開始する…。

おすすめポイント

1作目の「ファイナル・デスティネーション」2作目の「デッドコースター」と深く結びついているシリーズ最終話で、前述した2作に登場した死のルールについて語る男ブラッドワースが今回も現れます。

彼は登場人物に「他人の生命を奪えば自分はその人生を生きられる」という新しいルールを提示し、生存者たちを混乱に陥れるのです。

主人公はレストランでシェフを目指してバイトをしているのですが、パリでの修行が決まることで大きく運命が変わります。

死の流れが終わった(かに見えた)後にパリ行きの飛行機に乗った主人公は、機内で1作目に登場したアレックスと仲間の騒ぐ姿を確認するのです。

つまり1作目で爆発した180便がパリへの飛行機でした。主人公は1作目のシナリオ通り、飛行機の爆発に巻き込まれ死亡してしまうのです。

使っている端末の古さやパリというキーワードから、1作目を観ているファンは話のつながりに気づいた方もいるようですが、終幕にして前日譚であるという驚きとともに、きれいな幕引きになりました。

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まとめ

ブラッドワースを演じているトニー・トッドはホラー映画「キャンディマン」でモンスターを演じるなど怪演が評価されている俳優で、本作でもキーマンとして不気味は雰囲気を醸し出しています。

彼の登場している「ファイナル・デスティネーション」「デッドコースター」「ファイナル・デッドブリッジ」はブラッドワースの存在でシナリオに1本筋が通るような仕上がりなのです。

また2020年にプロデューサーのクレイグ・ペリーが救命士や警官といった最前線の現場にいる人たちをモチーフに描きたいと新シリーズを発表。

リブートではないようで、新しい「ファイナル・デスティネーション」シリーズが生まれるのかもしれません。

「回転ドアが今までとは同じように見られないだろう」というメッセージを受けつつ、新作の出来を楽しみにしたいところです。

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