映画デスノート

「デスノート」は原作・大場つぐみ、作画・小畑健による同名漫画の実写映画で、主人公の夜神月(ヤガミ ライト)を藤原竜也が演じました。

月を追い詰める世界一の名探偵・L(エル)を松山ケンイチが演じており、その役柄のインパクトの強さから松山ケンイチの出世作ともなりました。

“そのノートに名前を書かれた人間は死ぬ”という斬新で衝撃的な設定から、日本だけでなく世界でも一種の社会現象を巻き起こした「デスノート」。

今回は「デスノート」にまつわるトリビアや小話を交えながら、作品のネタバレ・考察、そしてあらすじを紹介していきたいと思います!!

デスノート(2006年)

“このノートに名前を書かれた人間は死ぬ”。

頭脳明晰なエリート大学生、夜神月(藤原竜也)はある日、死神が落とした死のノート=デスノートを拾う。

自分の理想とする世界を築き、新世界の神になるべく、月は世界中の犯罪者を自らの手でノートに書き記し裁きを与えるのであった。

月の存在はやがて“キラ”と呼ばれ、世界中の人々の支持を得ていく。

しかし、月の前に世界一の名探偵L(松山ケンイチ)が立ちはだかり…。

デスノート(ネタバレ・考察)

原作の漫画を始め、その内容の面白さから日本だけでなく世界中でファンを得た「デスノート」。

「デスノート」にまつわる小話やトリビアを紹介していきます。

Lの本名もライトである!!

月がキラではないかと疑い、段々と月を追い詰めていく名探偵L。

そんなLの本名はエル・ローライトといいます。

異なる魅力を持つ二人ですが、意外な共通点があったのですね!!

月(ライト)という名前には秘密があった!!

月と書いてライトと読む、キラキラネームの裏には実は秘密がありました。

それは、殺人犯役と同じ名前の人物がこの現実世界にも存在しないように、との作者側の配慮からこの名前が付けられたのです。

キラキラネームの裏側には、作者の思わぬ配慮があったのです!

月だけでなくLも運動神経が抜群

物語の主人公、月は中学時代にテニスの大会で2度全国制覇をするという輝かしい経歴の持ち主です。

並々ならぬ頭の良さで、Lと対決する月ですが、頭脳明晰なだけでなく、運動神経も抜群なのですね!

容姿端麗、頭脳明晰、運動神経抜群となれば女性にもてるのもわかります!!

そして何と意外や意外で驚きますが、Lの特技も何と!テニスなんです!

実写映画ではそのシーンは出てきませんが、原作では月とL のテニス対決シーンがあります。

Lのテニスの腕前は世界のトップレベルに並ぶほどなんだとか!

テニスだけで食べていける実力があり、Lも相当すごい人物だという事がわかります。

実写映画でも、二人のテニスシーン、観たかったですね!!
しかしLは謎多き人物ですね。人は見かけによらないものです。

生き返らせる消しゴムが存在した!!

「デスノート」の連載が始まる前、読み切り版でその消しゴムは存在していました。

デスノートに書かれた人の名前を消す事のできる、その名も“デスイレイザー”

連載開始にあたってこの“デスイレイザー”の設定はなくなりました。
しかし、この消しゴムが存在していれば、物語の展開はだいぶ違ってきたのでしょう。

名前を4回書き間違えるとデスノートが効かなくなる

デスノートのルール上、顔を知っているのに本名を書き間違えるという事が4回あった場合、その対象の人は死にません

デスノートのルールにはその他にも色々なものがあります。

何種類のルールがあるのかは不明ですが、基礎的なものからコアなものまで、様々なルールが存在します!

デスノートでは殺せない人が存在する

124歳以上の人、生後780日未満の人、寿命が残り12分以内の人はデスノートに名前を書かれても効果がないのだとか!

本当に色々なルールが存在するのですね。

ルールを覚えるだけで大変そうです!

2冊同時に名前を書かれると効力がない

人間界にはおそらく6冊のデスノートが存在するといわれています。

そのうち2冊以上に同時に名前を書かれると、デスノートの効力は発揮されません。

ただし、同時とされるのは0.06秒以内のみです。

それよりも長い時間差があった場合、先に書かれたものが優先されるというルールがあります。

月は相当な数の人間を殺している

原作では少なくとも月が45人の人物の名前を書くところが登場します。

しかし!その数は45人以上どころではないのでは…?という疑問も出てくるのが実態です。

最初は正義の為の殺人として、凶悪犯罪者だけをデスノートにより裁いていた月ですが、追い詰められると自分の恋人まで殺してしまうその怖さ…。

月は悲しいことにデスノートの存在によって、自らが凶悪な犯罪者となってしまうのです。

月の歪んだ正義と欲望

映画「デスノート」では月という人物を藤原竜也が見事に演じきっていました。

月のとっての正義とは?そしてそれを満たす欲望とは一体何なのでしょう?

そこに迫っていきます。

歪んだ正義感

月は日本を犯罪のない、もっと平和な国にしたいと、最初にデスノートを手にした時は正義感で満ち溢れた青年でした。

しかし、自分の邪魔をする人物は家族だろうが誰であろうが殺してしまう極悪な人物へと次第に変貌していきます。

そして利用できる人物は恋人であろうがとことん利用するという怖さも見せます。

デスノートを手にしてから、月の中の正義は段々と歪みを見せ始めるのです。

最初の頃は犯罪者だけがターゲットだったデスノートによる殺人が、自分の邪魔をする人は全て抹殺してしまうという月の変貌ぶりには恐ろしさすら感じます。

デスノートを持った事によって、月はその頭の良さゆえに自分を見失ってしまうのです。

月という人間の欲望

デスノートを手にした月の、変わっていく姿は人間本来の欲深さを表しているといっても過言ではないでしょう。

最初は悪人だけデスノートにより殺めていた月ですが、その欲望の深さから、月の人格は変貌していきます。

“新世界の神になる”とまで月は言い放つのです。

月は自分に出来ない事はないと、非常に自己評価の高い人間です。

デスノートを持つ事によって、月のその感情は一層大きくなったのでしょうか?
そうです。それが仇となって自らの死、という最悪の結末を招いてしまったのです。

月とLの頭脳戦

映画「デスノート」の一番のみどころは、月とLの壮絶な頭脳戦にあるでしょう。

月とLは二人とも並々ならぬ頭脳の持ち主なので、化かすか化かされるか、究極の駆け引きと呼べます。

月とLはIQ180と想定されており、アインシュタイン並みの頭脳を持ち合わせているのです。

例えば映画内で、Lが月の通う大学に登場した時のシーンがあります。

死神の目を持つ弥海砂(アマネ ミサ)にLの姿を見せ、Lの本名をデスノートに書くよう指示する為、ミサに電話をかけようとする月。

しかしここはLの方が上手でした。

ミサの携帯を持っていたのは何とLだったのです。

月がミサに電話をするだろうとLは予測していたのでしょう。

その後、ミサが第二のキラ容疑で確保され、このシーンではLの方が一枚上手でしたが、二人の頭脳対決は続いていくのです。

デスノートの事件がなければお互いを高めあう、いいライバルであり、友人ともなれたかもしれない二人なのに…。
そうですね。運命とは皮肉なものです。

原作と実写映画の違い

「デスノート」は漫画が原作ですが、実写映画と原作では異なる部分もあります。

その違いを見ていきましょう。

実写映画ではLに軍配が上がる!

実写映画では、Lが月との闘いに勝利します。

原作でも、実写映画でも月の死に方は変わらないのですが、原作ではあと一歩のところでLは月との頭脳戦に破れてしまいます。

しかし、映画の方ではLは死んだと見せかけて、月が窮地に追い込まれた時、颯爽とまた姿を表します。

やはり月を追い詰めるのはLであってほしい!そんな観客の願いが実写映画では叶えられているのです。

Lの後継者・メロとニア

映画には登場しませんが、原作ではLの死後、Lの後継者としてメロニアという人物が登場します。

最終的に原作では月はメロとニアによって追い詰められていく事となります。

メロとニアもLの後継者なだけあって、相当な天才的頭脳を持つ二人です。

最終的に月はこの二人によってキラであるという事を断定され、死に至ります。

Lの魂はこの二人に委ねられ、事件解決へと導かれたのでした。

時間の都合上もあるのでしょうが、月とニア&メロの闘いも観てみたかったファンの方もいらっしゃるのでは!?

しかし、原作とは違うものの月とLはこれまでのジャンプ史上、永遠のライバルと呼んでも過言ではないでしょう。

実写映画はそれを見事に体現してくれました。

前編と後編の見どころ

デスノートは前編・後編それぞれだけで、2時間を越える作品です。

前編と後編の見どころを紹介していきましょう。

前編の見どころ

前編で一番ハラハラするシーンは、やはり自分の家全体が盗聴・盗撮されている事に気付いた時の月の作戦ではないでしょうか。

ポテトチップスの袋に小型テレビとデスノートの切れ端を用意しておき、勉強するフリをしながら殺人を決行していく月。

その様子は淡々としていますが、何だかとっても怖いんです!

そして、やはり前編の一番の見どころはミサの最後の登場シーンでしょう。

ストーカーに“一緒に死のう”と迫られるも突然の心臓発作でストーカーは命を落とします。

そしてミサの元に落ちてきたノート。

それは紛れもない二冊目のデスノートなのでした!

ミサに恋をした死神のジェラスが、ミサの命を助ける為に自らの命を犠牲にしてストーカーの名前をデスノートに書いたのです。

そして物語は後編へと続きます。

後編の見どころ

やはり後編の一番の見どころは、月の最後のシーンです。

デスノートに自らの父親の名前を書くほど追いつめられた月。

しかしそれは偽物のデスノートで、死神リュークの手により本物のデスノートに名前を書かれた月は、父親の腕の中で静かに息を引き取りました。

もうここの藤原竜也の演技は圧巻です!!
月は藤原竜也という俳優でないと演じられなかったのではないかという程のハマり役でしたね。

海外でも映画化されたデスノート

そのあまりの人気ぶりに、日本だけでなく海外でも映画化された「デスノート」。

劇場版ではなく、ネットフリックスで一定期間配信されました。

海外版は残念な事に、あまり評判は良くなかったようですが、日本だけでなく海外の人をも熱狂させた日本のアニメ・漫画文化は本当にすごいです!

Lのその後を描いた映画も存在する

自ら23日後に死ぬと本物のデスノートに名前を書き、月との決着を果たしたL。

その23日間の話を描いた映画もあります。

その名も「L change the WorLd 」というLが主人公を務める映画です。

この映画では新たな事件と、その解決を23日間で成し遂げるLの姿が描かれています。

「デスノート」前編・後編を観た方にはこの「L change the WorLd 」もぜひ視聴される事をおすすめします!!

まとめ

映画「デスノート」について、原作との違い、小話などを交えながら紹介してきましたが、如何でしたでしょうか!?

実写映画だけでなく、アニメやドラマ、ミュージカルにもなった「デスノート」。

それぞれ異なる部分があるので、違いを比べて楽しむのもいいでしょう。

実写映画は月とLの頭脳戦も見物ですが、藤原竜也と松山ケンイチの演技が本当にハマリ役なので、そこに注目して観てみて下さい!!

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